火星年代記
- 内容紹介
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1962年に発表された貸本単行本(やなぎプロ刊)の復刻です。著者の初期時代ロマン作品のなかでもSF色が強く、これまで何度か再録されたことからもファンの間で人気の高い一作です。今回はカラーやカバーも含めて初の完全復刻です。
物語の舞台は幕末の江戸。「火星年代記」という書物に、日本の先住民族の更に以前、火星民が存在したと記されていました。この火星民の末裔が不可解な事件を引き起こし、独特な怪奇物語が展開する異色長編時代劇です。まだ黎明期だった日本SFを時代劇のなかにロマン豊かに翻案した手腕が見事です。