浮浪雲 36
- 内容紹介
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激動の幕末を、流れる雲のようにサラリと生きる“大江戸楽天人伝”。 ▼第1話/えんむすび▼第2話/船出▼第3話/心の姿勢▼第4話/春もんもん▼第5話/少女栄(えい)▼第6話/人助け▼第7話/あくさい▼第8話/心臓破り▼第9話/膝栗毛 ●登場人物/浮浪雲(品川宿の問屋場、夢屋の頭。柔軟かつ強靱な精神の持ち主)、新之助(雲の長男。大人物を夢見る熱血少年)、カメ(雲の妻)、欲次郎〈とっつあん〉(夢屋の帳場をまかされている老人) ●あらすじ/奉公人の錦之助に惚れている船虫屋の娘おみよは、家を出る覚悟で錦之助との結婚を決意する。おみよと一緒に主人の元へ出向いた錦之助に、船虫屋の主人は思いがけない質問をする(第1話)。▼自分が小さい人間としか思えない光晴という少年。親を尊敬できないという彼は、両親も自分のことを嫌っていると思い込んでいる。ある日突然、イギリスに密航すると決めた光晴に両親は……(第2話)。▼浮浪雲にすすめられて商売を始めた女。それから12年が経ち、商売に成功した女は、全財産をつぎこみ雲のために屋敷を建てた。その屋敷に雲が放火を……!?(第3話)。