国境のエミーリャ 3
- 内容紹介
-
日本東西分断の戦後を描く仮想歴史活劇! 時は、冷戦最中の1962年。
舞台は、敗戦後に戦勝国による分割統治のあげく
冷戦の激化により国そのものが東西に分断されてしまった日本。
国境の街となった東京にはベルリンさながらの強固な壁が築かれ
人々は往来の自由を奪われてしまった。
そんな街で西への亡命を望む人々が頼るのが“脱出請負人”という存在。
東トウキョウに住む杉浦エミーリャもその一人。
表向きは十月革命駅(旧・上野駅)の人民食堂給仕係をしながら、
裏で危険な仕事を請け負っている。
当然彼女は、当局によってその身を狙われる存在。
中でも民警(ミリツィヤ)国境犯罪捜査課警部・ウラゾフは
エミーリャの逮捕に執念を見せる危険な男。
やがて彼の地道な捜査が結実し、
エミーリャの身に最大の危機が…!!
ソ連による実質支配下にある日本人民共和国を舞台に
赤みがかったノスタルジーを届ける都市活劇!
緊迫の第3巻!!
- 編集者からのおすすめ情報
-
第3巻収録の物語は……
エミーリャの愛機トラバントP50と、ソ連との因縁深い
戦前アメリカの名門・パッカードの共演が見られる
「かけがえのない相棒」。
西から東へ潜入してくるコンピュータ専門家のエージェントと、
共産体制下での東京下町の祭り模様を描く「カーニバルの夜に」。
エミーリャ逮捕に執念を燃やす民警・ウラゾフと
エミーリャの協力者である亡命仲介人・ハラダの過去に関わる
スターリングラード攻防戦秘話を明かす前後編「囚われのエミーリャ」。
西側のテレビ放送によってエミーリャが陥る危機と、
壁の向こう側に住む息子へ向けられた母親の強き愛を表した
「危険な電波」。
日本文化と共産文化が交錯する街で繰り広げられる
笑いあり涙ありの活劇をご堪能ください!