男おいどん 愛蔵版 第2巻
「男おいどん 愛蔵版 第2巻」は2025/07/18に発売予定です。

- 内容紹介
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貧しいながらたくましく生きる昭和の青春! 冬の気配が感じられる下宿館。
勉学よりも、まずは冬に備えて防寒用衣類を手に入れねばと
実入りのいいアルバイトに勤しむ昇太。
だが、いつものように失敗ばかり。
ある日、そんな昇太にとある会社から採用通知が届く。
急いで会社を訪問すると、新規採用者集合場所とかかれた
会議室に案内される。採用は決定だと喜ぶ昇太。
「おいどんにも運が向いてきたど」と
ほくそ笑みながらトイレに向かうと、
会社員の会話が聞こえてくる。
その内容は……
連載された昭和45年頃。日本は高度経済成長期で沸いていた。
猛烈に働くサラリーマンの後ろ姿を見て、
いつか自分もそうなると信じ、
がむしゃらに突き進む学生が多く存在していた。
その象徴(半分しくじっているけれど)ともいえる
大山昇太に当時の若者は共感。
そして大ヒット作となった。
時代を知る者にとっては懐かしい。
ただ、ひとによっては甘酸っぱくもあり、ほろ苦くもある青春の味だ。
笑って泣けて勇気づけられる大山昇太の四畳半物語。
待望の第2巻!
- 編集者からのおすすめ情報
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第2巻は、いろいろな形の別れが描かれていて、
妙な切なさのある巻です。
昇太に気付かれないように美しい下宿人が去って行くのは、
ひとつのパターンになっていますが、
この巻に収録されている「大スキヤキ大四畳半」の回で描かれる別れは、
違った意味での悲しさがあります。
無邪気に喜ぶ昇太の姿と、それをあたたかく見守る下宿館のおばさん。
このコントラストが胸にしみてなんともいえません。
もうひとつ、「夜なきオデン」の回に出てくる
“となりの下宿のサルマタがたき”との別れも味わい深いものがあります。
タイトルの「夜鳴き」を平仮名の「夜なき」にしたのには
そういう含みがあったかもしれません。
ラストシーンを読んで確認してみてください。