漫画家本シリーズ第7弾！ついに『さいとう・たかを本』登場!!

漫画と漫画家を徹底解剖するシリーズ第7弾！ターゲットはさいとう・たかを氏!!

日本の劇画界、いやそれだけでなく劇画というジャンルを今は亡き辰巳ヨシヒロ氏らと築き上げ、今なお第一線で活躍、そして牽引している超人的作家、さいとう・たかを氏。
ともするとその作品の娯楽性からして、貸本を中心としていた劇画ブームの最中には異端的存在として扱われがちだったが、さいとう氏のこれまでの功績を総括し、日本のコミック史において正当に再評価すべく企画された1冊が本書である。

新旧のイラストギャラリーにはじまり、総論「さいとう・たかをとは何か」を語るのは、なんと池上遼一氏。その上、各論としてさいとう氏の代表作の数々を高橋克彦氏、みなもと太郎氏、夏目房之介氏、井沢元彦氏、佐藤優氏、小林亜星氏、中野晴行氏、やまさき十三氏、縄田一男氏、本郷和人氏の10名もの各界の重鎮たちが解説。
さらにはさいとう・プロのOB鼎談に、もちろんご本人への突撃インタビュー「俺は劇画家だ！」を敢行し、4万字にも及ぶ基調な肉声を収録。すでにこれだけでも日本のコミック史の貴重な資料たりうることは十二分かつ、怖い物知らずな骨太企画満載なのだが、そこへもってあだち充氏へのスペシャルインタビューも！なぜに、あだち充？と思われる方にこそ読んでほしい内容なので、是非本書で確認を。
また劇画というジャンルを確立させた辰巳ヨシヒロ氏や、さいとう・プロ立ち上げメンバーでもある石川フミヤス氏といった故人の貴重な証言も収録。
もちろんさいとう氏の全作品リスト、年譜をまとめあげ、単行本カバーギャラリーも掲載し、資料本としての価値も高い。その上、まぼろしの作品『台風五郎』の1作目を復刻収録。この作品の執筆当時の時代背景を鑑みると海外のハードボイルド小説への造詣の深さが感じられ、さいとう氏の驚くべき物語設定に、もはや脱帽。

『ゴルゴ13』の連載から50年。今や日本一の連載継続記録を更新中の長寿作品『ゴルゴ13』、さいとう・たかを氏の情熱なくしては語ることのできない創作秘話を、本書にて確認の上、9月22日より開催予定のイベント、連載50周年記念特別展「さいとう・たかを　ゴルゴ13」用件を聞こうか……まで、しばし待たれよ。