67歳の新人 ハン角斉短編集
- 内容紹介
-
67歳の新人、デビュー!奇跡の初単行本! プロ漫画家たちも称賛する
圧倒的な原石!
衝撃作『山で暮らす男』で新人賞を受賞し、
業界を騒然とさせた67歳の新人・ハン角斉。
漲る初期衝動と独自の世界観でプロも称賛する
氏の読切6編を収めた奇跡の初単行本!
池上遼一氏、感嘆!
「漫画であり、漫画の範疇をも超えた深い読後感!
毒、狂気じみた人物像、常識がくるわされていく違和感、
エロティシズム…カフカやカミュのような不条理文学を
彷彿とさせる。異才だ!」
- 編集者からのおすすめ情報
-
作者・ハン角斉氏より
この度は『六十七歳の新人 ハン角斉短編集』
ご購読ありがとうございます。
この本のタイトルですけど
「北海道の原始林で老いた珍獣発見!」
って感じで迫力があるのですけど、さすがに
恥ずかしいです…
私は北海道で生まれ、今も十勝地方で
生息しています。
漫画家になるのは小一の時からの夢でした。
しかし、画力は伸びずストーリーも全く作れず
高校に入る頃には挫折してしまいました。
夢が破れても生きて行かねばなりません。
柔道整復師の資格を取り整骨院を開業しました。
しかし患者数が全く伸びず、仕事は暇でした。
暇のまま時だけが過ぎて行きました。
暇を持てあましていた私は、四十五歳にして
再び漫画家をめざす事にしました。
しかしコンテストには二十回以上落選を続け、
夢は叶う事なく、五十歳…六十歳と
私は老化して行きました。
でも挫折する事はありませんでした。
なぜなら、私は漫画を描く事が
習慣になってしまっていたからです。
習慣になった私の漫画を、
すこし以上に楽しんで
読んでいただけたら幸いです。
二〇二二年八月十日
ハン角斉